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ピアノ アーカイブ

ピアノのレッスン2段方式の落し穴とは・・・その1

一般のピアノのレッスンとは、先に述べたように、まず弾いてから先生に直してもらって音楽にする、という方法をとっています。

そのため、多くの人々が、ピアノの練習にさいして、陥ってしまう最大の誤りは、ただ弾くことのみに走ってしまう、という点にあります。

それは、叩けば簡単に音程の出る、ピアノという楽器〃)構造上、鍵盤を叩く場所さえ覚えれば、自然にメロディが鳴ってくれるので、自分は歌っていなくとも、それで弾けたつもりになってしまうことにあるそうです。

そのため、ピアノが弾けた、ということは、音楽として歌えた、ということではなく、鍵盤を間違いなく叩くことができた、ということであり、そのあと先生に教わって音楽にしていく、という方法がとられることになってしまったそうです。

ピアノのレッスン2段方式の落し穴とは・・・その2

まず、一応音を並べておいて、それから、レッスンによって音楽にしていく、という2段方式は、はじめに音楽としての頭の使い方をしていないので、違うことをやってきてからの訂正、という時間のかかる2度手間となり、しかも頭の使い方が違っているため、あとの手直しによって、その曲の形は整っても、1音1音、すべての音を頭の支配下におくことはできないのです。

これは、タッチによって音色の変らないエレクトーンなどの電気楽器ならばまだよいのですが、すべてに手造りの音を要求しているピアノにおいては、それは通用しないそうです。

ピアノを弾く、ということは、「いかに(音楽として)弾くか」ということが根本になければならず、それには「どういう音を出したらよいか」という心のはたらきなしには、あり得ないからだそうです。

それなのに、「音楽として歌われているか、どうか」ということではなく、「音が間違えずに並んだか、どうか」に重点がおかれ、1つの曲を、できるだけ早く、ものにしよう、という練習方法がとられることになってしまったのです。

ピアノのレッスン2段方式の落し穴とは・・・その3

"形にしていかないと教えられない"というレッスン形態が、早くみてくる子供を良しとする傾向を強く助長していき、そのため、毎週のレッスンに追われている生徒は、とにかく、早く形にすることしか頭になくなるのですね。

このことは、ピアノを弾く上での最も大切な、音楽として考える余裕を与えず、ますます、ただ弾くことに専念する生徒をつくっていったのです。

そのため、記憶力のよい子供はどんどん進み、自分自身では何もわからなくとも、特にやさしいうちはかなり立派に弾くことができるので、その間違いに気がつかない、という恐ろしさがあります。

多くの先生方は、「譜読みの早い生徒は、一応弾くだけのことで終ってしまい、あとが良くならない。

それに比べて、ゆっくり弾いてくる生徒に、仕上げが良くなる場合が多い」という実例を経験していらっしゃる方が多いようです。

これは、頭の使い方の違いによるもので、音だけ並べる生徒は、頭の使い方が違っているのでその先の発展ができず、つねに音楽として弾いていく生徒は、最初は時間がかかっても、弾けてきたときには素晴しくなる、という結果が出るのは当然のことなのです。

ピアノのレッスン2段方式の落し穴とは・・・その4

ピアノのおけいこが、一般には以上のように、まず弾くことに専念し、弾けてからレッスンによって、先生に教わって音楽にしていく、というやり方になっており、そのやり方が、自分で音楽を考えることをせず、頭から指先への正しい指令のないまま、ますますメカニックの訓練へと追いやることになってしまったのです。

そういった長年の練習が、悪い癖を沢山しょい込む結果となり、"息をつめて弾く"というような表現不可能な状態をも生んでいるのです。

それゆえ今度は、その治療法が大変、教育の苦労の大半はそんな手直しに費やされ、先生も生徒も、神経がすりへるほど苦労しているにもかかわらず、うまくいかない人は、音大生でも、匙を投げられた状態で終ってしまっているそうです。

レッスンで習う力の抜き方や、腕、指の使い方、音色の出し方などは、すべて対症療法ともいうべきこととなり、いくら重ねても根本治癒には至らないようです。

ピアノのレッスン2段方式の落し穴とは・・・その5

そのため1曲1曲すべて教わらなければならないので、レッスンがなければはじまらず、しかも本当の意味では開かれない、という悪循環から抜け出すことができないのです。

それは、小さい時からのピアノレッスンの形態が、結果ばかりをみて、その手直しに終始し、根本原因である本人の頭の使い方を考えなかったためで、そのためのつけが、ここに大きく返ってきているのだ、ということを、ピアノ指導にあたるすべての人が認識しなければなりません。

それでも手の条件がよく、才能のある人は、自然に頭がはたらくので、上手に弾くことができますが、小さいときから、レッスンで音楽を教わって弾く、という形態を長い間とってきているので、それがピアノを弾くことであり、自分自身の音楽表現をする、ということからは遠くへいってしまっているそうです。

ピアノのレッスン2段方式の落し穴とは・・・その6

頭のはたらきが無意識であり、ただ弾き方としての習慣に流されてしまっているため、音のひびきを聴くという頭の使い方をしていないので、自分の演奏に自分の判断が持ち得ないのだそうです。

そのため、よい指導者がついているうちはよいですが、いつまでたっても1人立ちできないという結果になってしまうんだとか。

そしてもっと才能のある人、恵まれた手と頭の上に、豊かな感性をもち、音楽的なヒントだけでみごとに弾いていた人に、「メカニックの訓練など押しつけると、とたんに弾けなくなってしまった」という事例に、いかに頭のはたらきが、ピアノを弾くことの根本であるかが分りますよね。

ピアノのレッスン2段方式の落し穴とは・・・その7

ピアノを弾くことによる頭のはたらきに注目せず、目に見えるところの動きばかりにとらわれるため、弾けないのは指が動かないから、指が弱いからと、ますますメカニック獲得のための訓練へと走っていったのですひその結果、無味乾燥な、騒々しいだけのピアノがちまたに氾濫し、これが一般の人々にも、ピアノ音楽を分らないもの、としてしまっているのだそうです。

そしてこのような練習方法が、ピアノのおけいこに対する誤った道の出発点となり、ピアノ学習者を、茨の道へ追いやることとなってしまったのですね。

こういった誤りは、すべて、ピアノを弾くことのむずかしさから来ていることではありますが、そのポイントが頭のはたらきにある、ということがわかれば、問題の解決はずっと容易になり、いっさいの無駄な練習をはぶくことができるとのこと。

また、生徒の陥っている誤りがよく見えてくるので、より適切な指導をすることができるようになるそうです。

読譜と奏法との結びつきとは?・・・その1

ピアノ演奏における読譜、というなかには、譜を読むこと(内容把握)と同時に、鍵盤上に表現する(演奏)という2つのことがあります。

しかし、それは別々なことではなく、ピアノのおけいこにおいては、1つのこととして学んでいかなくてはならないのです。

つまり、正しい読譜がそのまま正しい奏法になるように指導していく、ということが重要なポイントとなります。

作曲家が自作の曲を弾いたり、ジャズピアニストが感興にまかせて即興的に弾く、といった才能の世界とは違い、つねに他人の作品を弾く「演奏」ということは、譜面を通してしか何も語れないので、譜面をいかに読んでいくか、ということがどんなに重要なことか分かりません。

ライマー=ギーゼキング著の現代ピアノ演奏法に、『技術を獲得するためには、頭のはたらきによって譜面を正確に銘記することが、解決されるべき第1の課題である。』と述べられ、実際の練習にあたっては、まず楽譜を38考察することによって、頭に入れることを第1のこととして記されています。

読譜と奏法との結びつきとは?・・・その2

ピアノは、この読譜のむずかしさがかなりの大きな障害となっています。

ピアノのおけいこに際し、正しい読譜の方法が分らなかったり、読譜が大変だからと耳からのキャッチにまかせ、弾ければよいのだからと、読譜に対する努力をしないことは、結局は、自分で自分の首をしめることになる可能性があります。

耳の良い子供は、とかくそうなりがちでだそうです。

また長年ピアノのおけいこを続けていれば、当然、読譜力もついてきますが、譜面をただ鍵盤上にならべ移す操作にいくらたけても、それは正しい読譜とはならないそです。

譜面を正確に、しかも音楽として読んでいく方法を学んでいかなければならないのですね。

そのような頭の使い方がタッチを自然に正しくする唯一の方法で、正しい読譜がそのまま正しい奏法と結びついていくことになるのです。

読譜と奏法との結びつきとは?・・・その3

「頭で弾く」奏法は、楽譜を如何に音楽として読むか、という譜面の読み方の指導を優先し、それがそのまま指先の正しい使い方となるように導き、身につけさせていくやり方です。

ピアノのおけいこが、譜面を読むことより、弾くほうにウェイトがおかれているので、頭のはたらきを考えない動き中心の教育にかたより、指の技術を追いかけることになってしまったそうです。

弾く技術そのものも、その大もとは頭のはたらきにあるのに、一番大事な原因が問われていないことが多いようです。

弾くことと、音楽が分離してしまう原因を理解することが大切なことだそうです。

動きはできても、1音1音の音を頭でとらえていないので、音は聴こえず、長年のメカニックの訓練によって、パターン化した動きの技術は身につけても、音色の単一さはどうしようもなく、『精神のひとかけらもない』などといわれてしまうことになるのです。

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