【原因】
子宮内に細菌が入り込み、化膿を起こして内部に膿汁がたまってしまう状態が子宮蓄膿症です。
原因はもちろん細菌感染ですが、普通の状態では子宮内にいくら細菌を注入してもなかなか子宮蓄膿症にはなりません。
子宮蓄膿症を起こすためにはまず、女性ホルモンが子宮壁を増殖させ、そして次に黄体ホルモンが作用して、細菌を繁殖させやすくします。
この状態の時タイミングよく細菌が入り込まなければこの病気は起こりません。
実際には、発情期になりますと女性ホルモンの作用を受けます。
ネコは交尾排卵動物ですから必ず交尾しなければ黄体ができませんので、交尾して排卵を起こして黄体を形成させ、黄体ホルモンが分泌されるようになります。
この時に細菌が入り込むわけです。このように子宮蓄膿症になるにもけっこう大変なのです。
【症状】
まず初めにおりものが認められます。
ごく少量の場合は、ネコはきれい好きなので自分でなめてわからないことが多いようですが、しきりにお尻をなめるので注意していればわかります。
おりものの色は初め赤色の強いものから、イチゴミルクのようになり、次第に黄白色に変わっていきます。
子宮の炎症のために腹痛をうったえることも多いようです。
また、持続性の発熱があり食欲が落ちます。
炎症のためによく水を飲むようになります。
膿の貯留がはげしい場合は、お腹が大きくなり妊娠とまちがえることがあります。
【看護】
おりものを見つけたらすぐに動物病院で治療してもらいましょう。
ネコの着床の時期は交尾から13日目ですから、それより前なら抗生物質の投与もあまり胎児に影響しません。
大切な雌ネコが2度とお産ができなくなったら大変ですから、徹底的に治療するべきです。
昔は子宮蓄膿症になると、子宮を全部別出しなければ助からないといわれたものですが、今は内科的治療でも治ります。
次に出産をさせたい時は、外科的に切除するよりもよいでしょう。もちろん、お産をさせたくなけれ
ば避妊をかねて手術してもかまいません。
【予防】
純粋種の交配の時には雄のペニスをよく消毒することも良い方法です。
ネコでは交尾後2、3日で黄体ホルモンが上昇しますので、交配させて3日目で子宮蓄膿になることもあります。
また、交尾の前後に下痢をさせるのは大変いけません。
原因菌のほとんどは大腸菌なのです。
外陰部のまわりはいつもきれいにしていなければいけません。